【GREY】
石、大地、静けさを思わせる落ち着いたグレー
このブランケットのグレーには、ベチベルソウ、アルジュナ、トリファラなど、インドで古くから利用されてきた植物素材が用いられています。
アーユルヴェーダでは、植物はそれぞれ固有の性質を持つものとして捉えられ、食事や身体のケア、日々の暮らしの中で長い歴史を通して利用されてきました。
このブランケットでは、そうした植物の色と文化的背景を、染色というかたちで布に取り入れています。
・ベチベルソウ
Vetiver / Usheera / Chrysopogon zizanioides
ベチベルソウは、インドでは「ウシーラ(Ushira)」などの名前で知られる香り高い植物です。
細く長く伸びる根には独特の土のような香りがあり、インドでは古くから香料、冷却、伝統的な身体のケアなど、さまざまな用途に利用されてきました。
アーユルヴェーダでは、ベチベルは特に「冷やす性質」を持つ植物として伝統的に捉えられ、暑さや熱感に関連するケアなどに用いられてきました。
根から採れるベチベルオイルは、現在でも香水やアロマなどに利用され、その深く土を思わせる香りは、自然とのつながりを感じさせる香りとして親しまれています。
ベチベルの根が大地深くに伸びるように、この植物には「地に根ざす」ような静かな印象があります。
その植物文化は、このグレーの持つ落ち着きや大地のイメージともよく調和します。
・アルジュナ
Arjuna / Terminalia arjuna
アルジュナは、インド原産の大きな樹木で、アーユルヴェーダでは特にその樹皮が重要な植物として知られています。
古くからアーユルヴェーダの伝統的な処方に用いられてきた植物のひとつで、特に心臓や循環に関わる養生の文脈で知られています。
伝統的には、心臓や循環器系の健康を支える目的などで利用されてきました。
アルジュナは、長い年月をかけて大地に根を張る大樹。その存在そのものが持つ安定感と力強さは、静かなグレーという色にもよく似合います。
・トリファラ
Triphala
トリファラは、単一の植物ではありません。
アーユルヴェーダを代表する伝統的な植物処方のひとつで、以下の3種類の果実を組み合わせて作られます。
・アーマラキー(Amalaki / Emblica officinalis)
・ビビータキー(Bibhitaki / Terminalia bellirica)
・ハリータキー(Haritaki / Terminalia chebula)
「Triphala」はサンスクリット語で「3つの果実」を意味します。
アーユルヴェーダでは、トリファラはラサーヤナの代表的な処方のひとつとして知られ、特に消化や排泄を含む身体の調整、健康維持を目的とした伝統的な養生の中で利用されてきました。
3つの異なる果実をひとつに組み合わせるトリファラは、アーユルヴェーダにおける「植物同士を組み合わせる知恵」を象徴するような存在でもあります。
単一の色ではなく、さまざまな植物の要素が重なって生まれるこのグレーにも、トリファラの持つ「調和」のイメージが重なります。
・チャンダナディ・タイラム
Chandanadi Tailam
チャンダナディ・タイラムは、アーユルヴェーダで伝統的に用いられてきた植物性のオイル製剤です。
「Chandana」はサンダルウッド(白檀)を意味し、「Adi」は「その他」を意味します。
つまり、サンダルウッドを中心として複数の植物素材を組み合わせた伝統的なオイル製剤です。
処方には複数の種類があり、伝統的な処方の一例では、サンダルウッド、ベチベル、ジャタマーンシー、アーマラキー、甘草など、さまざまな植物素材が用いられています。
アーユルヴェーダでは、こうした植物オイルは身体への外用やマッサージなど、さまざまな伝統的ケアの中で用いられてきました。